首席補佐官会議冒頭発言 2019.11.11
政府が発足してからいつの間にか半分の時間が経ちました。いつも変わることなく声援してくださった国民に深く感謝いたします。
今後の残り半分の任期、国民により低い姿勢でより近くまで近づいていきます。国民の激励と叱責の両方に耳を傾け、重い責任感を持って国政に取り組んでいきます。
過去2年半は、越えなければならない過去を克服し、新しい未来へと進む転換の時間でした。現実に安住せず、私たちの社会に変化の種をまいて、希望を育てようと努力しました。政府は、開始から崩壊した国を再び立て直し、国を正常化して、正義と公正の価値を社会の全領域に広げようとしています。
経済・社会的には、私たちの経済を構造的に病気にした二極化と不平等の経済を人間中心の経済に転換し、共に豊かに暮らす国へと進む基盤を構築しようと努力しました。
未来新産業の育成とベンチャーブームの拡散など、追撃型の経済を先導型の経済に変えていき、私たち大韓民国の未来の“食い扶持”を作るために力を注いできました。
一方では、包容性を画期的に高めています。
健康保険の保障性を強化し、認知症国家責任制を施行するなど、全国民に対する生涯健康保障時代を開きました。雇用のセーフティネットを拡充するとともに、基礎年金の引き上げ、児童手当の導入、高校無償教育の実施など、オーダーメイド型の福祉も拡大しています。
朝鮮半島情勢の奇跡のような変化も作り出しました。
朝鮮半島から戦争の危険を取り除き、対話と外交を通じ、平和と繁栄の新しい秩序へと大転換する、重大な歴史的課題に取り組んでいます。
私たちの外交も新しい変化を作っています。
国益中心の4強外交を強化しながらも、外交の多角化を一歩一歩推進し、外交の地平を広げました。新南方・新北方によって交流協力と経済の領域を拡大しました。
日本の輸出規制には毅然として堂々と対応し、素材・部品・装備(装置と設備)産業の競争力を強化する契機にし、誰も揺るがせない国へと進む礎石を固めています。
このような転換の過程では議論も多く、現実的な困難も少なくありませんでした。政治的葛藤も多く、必要な立法が遅れることもしばしばありました。国民に不快感や苦痛を与えたこともあったでしょう。過去の慣行と決別し、新しい道を見つけることだからです。
しかし大韓民国の未来のために、困難であっても必ず行かなければならない道でした。その道を過去2年半のあいだ懸命に走ってきた結果、新しい大韓民国へと進む土台が構築されており、確実な変化へと進む基盤が作られていると信じます。
今、これから残りの半分の時間がより一層重要になりました。任期前半に種をまき、芽を育てたならば、任期後半には花を咲かせ、実を結ばせてこそ、文在寅政府の成功を語ることができるでしょう。国民が変化を確実に体感するまで、政府は一貫性を持って革新、包容、公正、平和の道を揺るぎなく邁進していきます。
革新は、私たちの未来を創出することです。より一層スピードを出し、私たちの経済全般のダイナミズムを生かす、確実な変化を遂げなければなりません。
包容は終わりのない課題です。今の成果と変化にとどまらず、深刻な二極化と不平等が解消され、温かく安全な社会になるまで、中断することなく進んでいきます。
公正は逆らうことのできない大勢です。制度の中に隠された特権と不公正な要素まで正し、誰もが公平な機会と過程を持てるよう、社会の全分野における改革の手綱を緩めてはなりません。
平和は、朝鮮半島の運命を決定することです。今までの奇跡のような変化も、始まりにすぎません。まだ結果を確信をもって話したり、楽観することはできません。依然として多くの困難なプロセスが残っていることは明らかです。
しかし私たちに他の選択の余地はありません。平和繁栄の新しい朝鮮半島時代が開かれるまで、変わらない意志をもって大胆に進み、必ず成功させなければならないでしょう。
今後2年半、国民にも国家的にも非常に重大な時期です。任期後半を迎える私と政府の覚悟と決意をより一層固め、新たにするしかありません。
国民が望む真の変化を作り出します。国民と時代が求める大統領の任務を最善を尽くして完遂します。その過程においてより幅広く交流し、他の意見にも耳を傾けながら、共感を広げていきます。
いつも国民の支持が力になります。国民の皆さんも共にあってくださるようお願いします。ありがとうございました。
出典:青瓦台